| | 新横浜での決勝は、何をどう書いて良いか分からない位素晴らしい試合であり、時間であり、空間でした。負けた悔しさはありますが、あのレアルと戦う鹿島選手の戦いぶりに感動し、アトレチコ・ナシオナルのサポーターと狂喜乱舞しながら応援したり、６万以上の観衆の盛り上がりを体感したりできた時間やあの空間に、何とも言えない感動を覚えました。その中で、私がドラマチックに感じたのは、この試合がJリーグ１年目のチャンピオンシップのシチュエーションと似ているところでした。当時Ｖ川崎はサッカー界の盟主であり強豪で、方や鹿島はギリギリでＪリーグに参入できた新参チーム。数々の不利な条件やジャッジがあってもひたむきに戦い、優勝を逃したけれど多くの人に感動を与えました。今の鹿島とレアル・マドリーとのクラブ差とは比べられませんが、今回は世界一を争う舞台で、世界の強豪に真っ向から立ち向かい、不利なジャッジもありながら相手を追い詰める姿に、「ああ、二十数年たってここまで来たんだ。」と感無量になりました。今度は世界中の人に感動を与えて… 歴史は（大きくスッテップアップして）繰り返したと感じました。ちなみにＶ川崎とのチャンピオンシップをＴＶで見ていて心に残ったのは、鹿島サポーターの｢奇跡を起こせ」の応援でした。私自身、サッカーへの関心が薄かったので鹿島を応援する人があんなにいて、あんな気持ちのこもった格好いい応援ができるのはすごいと思ったからです。だから、今回４点目を取られた瞬間に「オレオレ！」と「奇跡を起こせ」が始まったときは鳥肌が立ちました。鹿島のサポーターもまた、二十数年前と変わらず、奇跡を信じて鹿島のために戦ってるんだと思ったら、長い歴史の積み重ねがあるから、多くの人の思いがあるから、この瞬間があって、この名勝負があるんだと思えて感激したのです。鹿島アントラーズありがとう、鹿島サポーターありがとう。そしてこの試合で鹿島を応援してくれた世界の人々にありがとう、です。
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